花や草木の研究を行う施設は無料で見学が可能 施設のスタッフが育てた花苗を買えるイベント開催も 岩手・金ケ崎町の県立花きセンター 【旬感いわて】

気温が上がる春は様々な花が咲く季節でもあります。岩手県金ケ崎町で花や草木を研究する「県立花きセンター」でも多くの種類の花が見頃を迎えていて、27日には年に一度のイベントも開催されます。

菜の花にパンジー、ビオラなどこの時期、様々な春の花が出迎えてくれる金ケ崎町の県立花きセンター。1989年に造られた施設は長く県民に親しまれてきました。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「岩手県の花き振興のために建てられた県民の皆さまに親しむ場を提供したいという思いで造られた施設になっております」

1000種類以上の植物が展示されている施設は誰でも無料で見学できて、季節ごとに様々な花を楽しむことができます。中でも今、色づいているのが…。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「春になってだんだん野の花が咲いてきたということで花きセンターにある『野の花花壇』という場所が見頃になって来たかなと思います」

自然を愛し、野に咲く花を描き続けた盛岡市出身の画家、深沢紅子。深沢が描いた80種類近くの植物を展示する「野の花花壇」は春が一番にぎやかな季節です。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「今はちょうどシラネアオイというお花が見ごろになっております。それから黄色いヤマブキも見ごろとなっておりまして、これからは八重のヤマブキも続々と咲いてくるということで楽しめると思います」

施設内にある「花の館」には深沢の作品の複製画が展示され、花壇の花と見比べて楽しむことができます。

そして花の館の中にある温室では、普段なかなか見ることのない世界中から集められた花を展示しています。また、ミカンやレモンなどの果樹を観察することができるのも施設の魅力の一つです。その中に花を咲かせている気になる木がありました…。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「こちらがバナナになっておりまして、この上にあるのがよく皆さんが食べているバナナの部分、下の方には花の部分ということで。現地のほうでは(花を)食べることもあるそうですが、そういった部分も楽しんでいただければと思います。もし機会があれば、来た方に(熟したバナナを食べて)楽しんでいただくこともできればいいかなと思います」

県立花きセンターは今年、暖かい日が続いたことから平年よりも早く開花が進んでいるといいます。多くの花が咲きそろう施設ではあさって、年に一度の大イベントが開催されます。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「『花きセンターまつり』が開催されます。内容としては花苗・鉢花・切り花の販売ですとか、農業大学校の生徒のアレンジメント展示。それから軽食、園芸用品、洋ランを販売する協賛店の出店を予定しております」

普段花を管理をしている施設のスタッフがまつりで販売するために丹精込めて育てた花苗は、種類が多く長く持つと評判で、「花きセンターまつり」は毎年3000人近い人が訪れる人気のイベントです。

(県立農業大学校 花きセンター担当 鎌田 和樹 さん)
「ペニチュアとかマリーゴールド、皆さんが親しまれている花の他にちょっと珍しいクレピスというタンポポに似た花など珍しいものも用意してお待ちしております」

岩手の花き振興の拠点として、そして県民の憩いの場として長く親しまれている県立花きセンター。多くの花を楽しむことができるこの季節に足を運んでみてはいかがでしょうか?

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