越谷市の職員の給与が全国トップの水準で大野知事が改善を求めたことを受けて、越谷市の福田晃市長は25日、優秀な人材を確保するため高く設定していると説明し市民に理解を求めました。
越谷市は職員の給与水準が全国の自治体でトップで、国家公務員よりも高い状況です。
職員の給与は、それぞれの自治体が議会の議決を経て条例で定めています。
大野知事は4月16日の定例記者会見で、越谷市の職員の給与水準について「改善の助言をしていて、今後も均衡が図れるよう、強く働きかけを行っていきたい」と述べていました。
これに対し、福田市長は25日の定例記者会見で、「国は大卒の職員に比べて高卒や短大卒の職員の昇格が遅くなっていると推測しているが、越谷市では良質な市民サービス提供のために、能力の高い職員を学歴に関係なく上位の職位まで昇格できるようにしている」と説明しました。
また、給与水準が高いのは県内のほかの市町村も変わらないと主張しました。
市の人事課によりますと、職員の給与はさまざまな手当も含めると、県内では政令指定都市のさいたま市を除いて、62市町村のうち19位だったということです。
また、都道府県と政令指定都市を除いた、全国1721の市町村の中でも341位で、特段高くはないとしています。
福田市長は「諸手当も含めた給与が日本一高いと誤解されている方が多い。ラスパイレス指数がどういうものなのかという説明責任を果たしながらやっていきたいと思う」
今回の議論の発端となったのは「ラスパイレス指数」という給与水準を示す指数です。
これは、国家公務員の給与水準を「100」とした場合の地方公務員の給料水準を表したものです。
去年4月1日時点で、越谷市は「103.3」で政令指定都市を除いて、県内では4年連続トップ、全国の市町村で見ても最も高い数値となりました。
越谷市はさまざまな手当も含めるとそこまで給与は高くないとしていて、福田市長は市民の理解が得られるよう引き続き、情報発信をしていきたいと話しています。