「法に裁かれて」“重要指名手配犯”小暮洋史容疑者を追って26年 家族3人を失った女性に今も残る心の傷【モクゲキ!】

1998年1月、群馬県の旧群馬町三ツ寺(現在の高崎市)の住宅で、女性Aさん(当時20)の両親と祖母が殺害された、群馬一家3人殺害事件。

殺人の疑いで重要指名手配されているのが、小暮洋史容疑者(54)だ。

最愛の家族を失ったAさんは、2023年からSNSで情報発信し、自らも小暮容疑者の行方を追っている。

家族を殺害されたAさん:
忘れないでほしいって気持ちもあるし、似たような経験をしている方の励みにもなればいいかなって。

誘いを断ると「ストーカー行為」をするように

事件が起きる前、Aさんが働いていたドラッグストアに配達業者として出入りしていた小暮容疑者。ある日、Aさんは小暮容疑者にしつこく誘われ、2人で出かけることになったという。

家族を殺害されたAさん:
食事して帰る時にわざと遠回りして、家とは逆方向に車を走らせてみたりとか、それがすごく怖くて。

その後、小暮容疑者からの誘いを断るようにしたところ、仕事の帰りに車でつけられる、職場や家に無言電話がかかってくるなどの「ストーカー行為」が繰り返されるようになったという。

小暮容疑者は事件が起きる直前、突然仕事を辞めてAさんのドラッグストアに姿を現さなくなった。Aさんは「もう会うことはない」と安堵していたが、最悪の事態を迎えてしまう。

自宅で襲われ、廊下は血だらけに

事件当日、Aさんが帰宅するとそこには自宅にいるはずがない小暮容疑者がいた。階段を途中までのぼったところで、後ろから急に腕をつかまれたという。

家族を殺害されたAさん:
親とかに気づいてもらうために「大声を出さなきゃ」と思って出したんだけど、特に(親が)出てくることもなくて…。

そのまま祖母の寝室に連れて行かれたAさんは、上に乗られた小暮容疑者から「好きだ」と言われる。必死に抵抗して腕を振りほどくと、小暮容疑者は諦めたのか、家を出ていった。

Aさんが少ししてから廊下に出てみると、そこには絶望の光景が広がっていた。

家族を殺害されたAさん:
廊下がとにかく血だらけだったんです。足の踏み場もないぐらい…。(家族が)死んだんだって現実を受け止められない状況で…。

現在も行方分からず…癖や特徴は

小暮容疑者は犯行後、車で茨城・水戸市、埼玉・熊谷市などを走行。

使用車両が最後に目撃されたのがこの「刀水橋」で、埼玉方面に向かったのを最後に行方がわからなくなっている。警察は重要指名手配し、懸賞金をかけて行方を追っている。

群馬県警 捜査第一課 今井敦警部:
(小暮容疑者の)身長は約170cm、面長、細身という特徴があります。“手のにおいを嗅ぐ”ですとか“爪をかむ”というのが、癖・特徴になります。

解決に向けて動いているのは警察だけではない。事件を少しでも知ってもらいたいとSNSで情報発信するAさんは「もうなくなった命は帰ってこないので。逃げ回ってないでしっかりと法に裁かれて罪を負ってください」と話した。
(「イット!」4月25日放送より)

© FNNプライムオンライン