釣り客激減 「レイクトラウト」駆除へ 本栖湖で追跡調査 山梨県

富士五湖のひとつ、本栖湖で生息が確認された大型外来魚「レイクトラウト」の駆除に向け、捕まえたレイクトラウトに発信機を付けて行動を追跡し産卵場所を探る取り組みが始まっています。

レイクトラウトは繁殖力の強さと寿命の長さが特徴の大型外来魚で、おととし11月に本栖湖で国内2例目となる生息が確認されました。

本栖湖漁業協同組合 伊藤正一組合長

「ここはヒメマス漁がすごい盛んで昔から(釣りの)ファンがたくさんいるが、そのヒメマスがレイクトラウトに食べられてほとんど獲れなくなった」

生態確認から約1年半。

釣り客は従来の2割にまで激減し、地元漁業にとって死活問題となっています。

そこで、県はレイクトラウトを効率的に駆除しようと、今年から産卵場所や生態を解明するための実態調査に乗り出しました。

吉岡キャスター

「今回行われているのは長さ10センチほどの小さな発信機をレイクトラウトのお腹に埋めて追跡します」

25日は捕獲した体長70センチほどのオスとメスのレイクトラウト2匹に麻酔をかけ、腹部から発信機を取り付けました。

後日、本栖湖に放流され、発信機から出される超音波をたどって生息域や産卵場所を特定するということです。

本栖湖漁業協同組合 伊藤正一組合長

「生態がどのようなものかを解析し、それに対する対策が取られればありがたい」

県では今年度中に33匹のレイクトラウトに発信機を取り付け、今後の効率的な駆除に役立てるということです。

© 株式会社山梨放送