「青森ってダークマター食べるの?」 圧倒的な黒さ誇る〝弘前公園名物〟の正体とは

「青森ってダークマター食べるの?」

X上に投稿された"弘前名物"の写真に、そんな声が寄せられている。

ダークマター、つまり暗黒物質。光を吸収することも、反射することもないという、宇宙に存在する未知の物質。

そんなものだと思われる食べ物って、どんなもの? こんなものである!

真っ黒で四角い何かが、串にささっている。光の加減のせいかもしれないが、それにしたって吸い込まれそうなほどの黒さだ。

これが食べ物だと......? 味どころかニオイも、食感も、温度も何も想像できない。正体不明にも程がある。

こちらは、2024年4月22日にXユーザーのマスタンゴ(@masutangosan)さんが投稿した画像。呟きによれば、弘前公園の名物「日本一黒いおでん」とのことだが......。

これは一体、どういう食べ物なのだろうか。Jタウンネット記者は25日、この「黒いおでん」を販売するくどう勝酒店に話を聞いた。

黒い理由は「企業秘密」

取材に応じた同店店主の工藤大治さんによると、「黒いおでん」の正式名称は「黒こんにゃく」。

毎年4月下旬ごろに行われる「弘前さくらまつり」の時期にだけ、会場である桜の名所・弘前公園内に出店した屋台で販売している商品だという。

齧ってみると、中にはちゃんとこんにゃくがある

「縦10センチ×横8センチ×厚さ2センチのこんにゃくに、味付けをして黒くしているものです」(工藤さん)

ただ、どのような味付けをしているのか、どうしてここまで黒いのかについては「企業秘密です」。

ますますどんな味か気になるが、それは実際に食べてみてのお楽しみというわけだ。

画像は再掲

ちなみにこの黒すぎるこんにゃく、実は40年ほど前に生まれたものとのこと。

「先代の店主が、『弘前公園のさくらまつりで何か片手で食べられるものがあったらいいよね』と思いついて作ったのがはじまりです」

以降、毎年さくらまつりの期間限定で売り続け、今ではすっかり「名物」と呼ばれるご当地グルメになっているのだ。

工藤さんによると、毎年さくらまつりが開催される2週間ほどで、実に5~6万本が売れるそう。

2024年は、弘前さくらまつりの最終日である5月5日まで販売するそうなので、食べてみたい人はゴールデンウィークを利用して弘前公園に足を延ばしてみては?

弘前公園

住所:〒036-8356 青森県弘前市下白銀町1
アクセス:JR弘前駅6番乗り場から駒越線(城西大橋経由)バスで約15分、「市役所前公園入り口」下車、徒歩3分/JR弘前駅7番乗り場から石渡線バスで約10分、「文化センター前」下車、徒歩4分/JR弘前駅から徒歩約30分
公式サイト:https://www.hirosakipark.jp/sakura/

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