『高校生の思いを”アート”の力で後輩に』地震による断水で全滅の養殖ウニの殻でアート作品を制作して…

氷見高校の生徒たちが地元の海を守ろうと取り組んできた活動が能登半島地震の影響で中断を余儀なくされましたが、その思いは、アートの力で後輩たちに引き継がれました。

射水市の古民家にある倉庫で開かれたアート作品の発表会。

月と太陽をモチーフにした壁画を制作したのは、林業の担い手と左官職人、それに芸術家の3人で伝統的な鏝絵の技法を用いてポップな作品を描くアーティスト集団です。

なんと、この作品の材料になっているのが、氷見高校海洋科学科の生徒が育てた「ウニの殻」です。
氷見高校では、地元の海でムラサキウニが海藻を食べつくし海の底が砂漠のようになる「磯焼け」を解決しようと生徒たちが浅瀬のウニを回収。
さらに、そのウニを陸上の施設で養殖し、商品化を目指す活動に取り組んできました。

しかし、今年の元日に発生した能登半島地震の影響で施設は長い期間断水し、育てたウニが全滅する被害に見舞われました。

そこに手を差し伸べたのがアーティスト集団の3人。
生徒たちの活動をアート作品として残そうと考えたのです。

作品の発表会に招かれた生徒たちは、感慨ひとしおでした。

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