J1アビスパ福岡・川森敬史会長、債務超過の解消へ「可能な手だてをタイミングみて実行」 カップ戦制覇など好成績で売上高は過去最高

オンライン記者会見に臨むJ1福岡の川森敬史会長

J1アビスパ福岡が25日発表した2023年度(23年2月~24年1月)決算は5期連続の赤字、3期連続の債務超過となった。債務超過の赤字幅も6000万円以上の増加。オンラインで取材対応した川森敬史会長はJリーグのクラブライセンス維持に向けて「不退転の決意で可能な手だてをタイミングみて実行する」と述べた。

売上高は過去最高となる28億7400万円(前期比2%増)。昨季はJ1で7位、YBCルヴァン・カップ優勝と好成績を挙げ、入場料収入が前期比32%増の6億3500万円と過去最高額を更新した。

グッズ収入も前期比52%増の2億65000万円と大きく伸ばしている。一方、広告収入は大口スポンサーの撤退などで前期比24%減の9億4600万円となった。

トップチーム人件費は16億1100万円と3期連続で16億円台を維持。全体の営業費用が29億6600万円とかさみ、純損失は9000万円と5期連続の赤字となった。純資産は前期から6600万円マイナスとなり、3億9900万円の債務超過となった。川森会長は解消に向けて増資も検討するとした。

Jリーグのクラブライセンス維持には25年度中の債務超過解消が条件。クラブは引き続き入場料収入と広告料収入の増加を中心に収益拡大を図り、全社的にコスト抑制を進めて単年度黒字化と債務超過の解消を達成する考えだ。(山崎清文)

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