AUKUS拡大は地域の平和と安定に深刻な影響 中国国防部

AUKUS拡大は地域の平和と安定に深刻な影響 中国国防部

中国国防部の呉謙報道官。(資料写真、北京=新華社記者/夏一方)

 【新華社北京4月25日】中国国防部の呉謙(ご・けん)報道官は25日の記者会見で、日本が米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」との協力を検討するとの報道に関し、AUKUSの拡大はアジア太平洋地域の平和と安定に深刻な影響を与えるとして懸念を表明した。

 呉氏は次のように述べた。われわれは、正常な軍事協力関係を発展させるいかなる国に対してもオープンな態度を取るが、寄せ集めの排他的な「小グループ」を作り、中国を対象とした2国間、多国間の軍事同盟を構築し、分裂と対抗を生み出して陣営対立をあおることには断固として反対する。アジア太平洋地域は平和的発展の大舞台であり、地政学的競争の場にしてはならない。中国は各国の協力パートナーであり、いかなる国にとっても挑戦ではない。米英豪は地域諸国と国際社会の懸念を顧みずにAUKUS拡大のシグナルを送り続け、アジア太平洋地域の平和と安定に深刻な影響を与えている。多くの地域諸国はこれを深く憂慮している。

 歴史的、現実的理由から、日本の軍事・安全保障の動向はアジアの隣国と国際社会から常に注目されてきた。日本は歴史の教訓を深く汲み取り、軍事・安全保障分野で言動を慎むべきである。その他の国も国際的義務を確実に履行し、地域と世界の平和と安定を破壊する行いをすべきでない。

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