愛媛県は25日、インターネットなどで応援したい自治体に寄付できる「ふるさと納税」制度の2023年度実績(速報値)を発表した。県と20市町の寄付件数は計約88万3千件、総額は計約127億8千万円(前年度比45.0%増)となり、どちらも過去最多を更新した。県は返礼品の開発や電子商取引(EC)サイトの充実による効果が表れたと分析している。
市町別で、寄付額が最多だったのは6年連続の八幡浜市で23億1342万円(18.5%増)。市によると、20億円を突破したのは初。返礼品の9割をかんきつが占め、紅まどんな、せとかといった人気商品の受付時期を早めたことが増額につながったとみる。
松山市が18億6220万円(91.5%増)で続いた。返礼品や寄付を受け付ける仲介サイトの掲載を増やし、かんきつや道後周辺の宿泊クーポン、明治のスナック菓子「カール」などが人気を集めた。
宇和島市は6億13万円(153.2%増)で最も寄付額が伸びた。温州ミカンや養殖マダイなどの海産物の需要が高かったという。