40歳代初の記録も「別に…、どうでもいいです」 西武・中村剛也「ホームランを打ちたいです」

先制二塁打を放った西武・中村剛(右端)は1回の攻撃後、ナインに迎えられる(撮影・永田浩)

◆オリックス1―3西武(25日、京セラドーム大阪)

7連敗、白星を一つ挟んで、再び4連敗。その苦境から西武を救い出したのは、40歳の〝記録ラッシュ〟となる一撃だった。1回1死二塁から中村剛也が左翼線突破の適時二塁打。この先制点がそのまま勝利打点という価値ある一打は、自己最多となる5試合連続での二塁打。40代選手では初という大記録でもある。

「別に…、どうでもいいです。そんな記録、どうでもいいでしょ? ツーベースより、ホームランを打ちたいです」

二塁打の〝五回おかわり〟では、満足できないのも、ホームラン・アーチストとしてのプライドか。それでも中村が4試合連続二塁打をマークしたのは、09年5月3日から同6日までのこと。15年ぶりの自己記録更新はプロ23年目のベテランらしい、無事これ名馬の証明。松井稼頭央監督も「(初球から)振りに行ってくれている。状態はいいんじゃないかと思います」とたたえた。

開幕から3カード連続勝ち越しで、今月7日の時点では貯金3の首位タイ。そこからこの日の白星を含めても、13試合で2勝11敗の急降下。そんな中でも、ベテランが打ち、5人の継投でしのいで、3年目のボー・タカハシが来日初勝利。チーム一丸での連敗脱出に「中継ぎも含め、ここは一つ取れたのはよかったと思う」と松井監督。「変わりなく、自分のやることをしっかりやろうと思って、打席に立ってます」と苦境にも動じない中村のような存在はこんな時だからこそ、さらに頼りになる。

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