鹿児島・霧島市 65歳の元警察官が1000回目の高千穂峰登頂達成!

登山で人気の霧島連山の高千穂峰。その登山道で霧島神宮の駐在所に着任した2012年から、退職後もパトロールを続けているひとりの男性がいます。その男性がきょう、1000回目の登頂を達成し、仲間たちと喜びを分かち合いました。

高千穂峰の登山口がある鹿児島県霧島市の高千穂河原。ここから山頂までの登山道で人々の安全を見守り続けている、ひとりの男性がいます。

霧島市に住む諏訪俊郎さん65歳です。

元警察官の諏訪さんは、近くの駐在所に赴任したのをきっかけに12年前から登山パトロールを始めました。

5年前に警察を退職してからもパトロールを続け、4年前、700回の節目のパトロールのときにはこんなことを言っていました。

諏訪俊郎さん
「次はもう800回…1000回ですね!」

そんな諏訪さんのパトロールが25日、ついに1000回に到達するというのです。

25日は登山仲間らもかけつけ、にぎやかな記念登山となりました。

パトロール中に多くの登山客を救助してきたという諏訪さん。小柄な女性なら一人で背負って下山してきたほどの強い足腰は今も健在です。

25日も、すれ違う登山客に気を配りながら声かけを忘れません。

Q.1000回目は今までと違う?
諏訪さん
「きょうはみんなと登っていますのでそういう意味では違いますけど、一緒ですね!」

Q.きょうも平穏ですか?
諏訪さん
「そうですね」

登山の道中ではこんな出来事も。虹色に雲が光って見える環水平アークです。まるで諏訪さんを祝福するかのようです。そして標高1573メートル、高千穂峰山頂に到着すると…

「せーの、おめでとう~!」
「ありがとうございまーす」

一緒に登った仲間たちが、クラッカーや横断幕、万歳三唱で諏訪さんの登頂1000回達成を祝福しました。

記者:ついに1000回ですね!
諏訪さん
「はい、やりました!」

諏訪さん
「今も警察の時と気持ちは変わらなくて、皆さんに楽しく事故のないように登ってもらいたい。今後もまたそういう形で少しでもできたら。今度は2000回ですね!」

諏訪さんの登山パトロールは、トレードマークの長いつえと鐘の音とともにまだまだ続きます。

1000回の節目を迎えた諏訪さんの登山パトロール。2日後には早くも1001回目の登山を予定しているということです。

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