新明和工業、自律型無人探査機を運搬・投入・揚収する無人飛行艇の開発へ。US-2開発のノウハウを活かす

今後5年間、以下の研究開発課題に取り組んでいくという。

研究開発課題: 「海空無人機による海洋観測・監視・調査システムの構築」

本研究開発課題は、国の研究開発構想「無人機技術を用いた効率的かつ機動的な自律型無人探査機 (AUV)による海洋観測・調査システムの構築」に基づき、本プログラムの研究推進法人である国立研究開発法人科学技術振興機構が公募した研究提案に対して、国立研究開発法人海洋研究開発機構が研究代表機関となり、いであ株式会社、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所と当社が研究分担者として共同で応募したものだ。2023年7月に採択された後、研究課題のつくり込みを行い、このたび正式契約に至った。

新明和工業は、自動投入・揚収に対応するAUVを調査海域まで運搬・投入・揚収する輸送システムの一環として無人飛行艇の開発を担う。これまで複数の機体を試作・開発し、「US-2型救難飛行艇」の設計・製造で培った技術や、近年、自社研究開発において種々の無人航空機の設計・製造から試験飛行を行ってきたノウハウを活用することで、本輸送システムの実現を目指すという。

本プログラムを通じて、さまざまな社会課題解消に貢献する技術を蓄積し、飛行艇の付加価値向上のみならず、無人化技術を活用した新たなビジネス領域の拡大に取り組んでいくとしている。

研究開発課題について

概要・目的

本研究開発では、

  • 海底調査能力と小型軽量化を両立したAUV
  • AUVを自動で投入・揚収可能な装置
  • AUVと投入揚収装置を搭載し、自動で広域に運搬・離着水が可能な無人飛行艇
  • これらのサブシステムを統合的に監視し、任務継続の可否等を自動的に判断できるミッションコントロールシステム

以上を組み合わせた無人の海洋観測・調査システム「海空無人機」を開発し、さらに、海空無人機に加え、大水深で定点調査が可能な「深深度AUV」も同時に開発することで、広大な我が国のEEZをより機動的、効率的かつ安全に調査可能となる、無人機技術の確立を目指す。

研究代表機関

国立研究開発法人海洋研究開発機構

実施体制(研究分担機関)

新明和工業株式会社 いであ株式会社 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所

研究期間

2024年度~2028年度(5年間)

▶︎新明和工業

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