目覚めたエース・細谷真大、決勝弾は荒木遼太郎のアシストに感謝「落ち着いて流し込むだけでした」

AFC U23アジアカップ カタール2024の準々決勝が25日に行われ、U-23日本代表はU-23カタール代表を4-2で下した。試合後、延長前半に決勝ゴールを挙げたFW細谷真大(柏レイソル)がフラッシュインタビューに登場した。

試合は開始1分強で、相手のミスを逃さなかったMF山田楓喜(東京ヴェルディ)が左足で強烈なシュートを突き刺し、U-23日本代表が先手を取る。だが、24分にシンプルなクロスボールからのヘディングで失点すると、前半の終盤には相手GKユセフ・アブドルラハマン・バリヤディの足裏が細谷に入り、U-23カタール代表は退場者を出したものの、後半の立ち上がりにはセットプレーから逆転ゴールを許す。

U-23日本代表は数的優位のなかで1点を追いかける展開となったが、67分にはMF山本理仁(シント・トロイデン/ベルギー)の蹴った右コーナーキックからDF木村誠二(サガン鳥栖)が頭で同点ゴールをゲット。その後はU-23日本代表が敵陣でプレーする時間を増やしながらも、決定的な3点目は奪えず、試合は2-2で延長戦に突入。延長戦で主役となったのが、“エースストライカー”の細谷だった。

101分、U-23日本代表のリスタートから、敵陣中央でフリーになったMF藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン/ベルギー)が中央を破るパスを差し込むと、ボックス手前で前を向いたMF荒木遼太郎(FC東京)がスルーパスを送る。相手の前に入ってボールを引き出した細谷は、GKの股下を通す一撃を沈め、勝ち越しに成功した。

延長後半には細谷に代わって投入されたFW内野航太郎(筑波大学)にも得点が生まれ、試合はこのまま4-2でタイムアップ。U-23日本代表は1人少なくなった開催国を相手に苦戦を強いられたが、延長戦では2人のストライカーに得点が生まれ、準決勝進出を決めた。

試合後、細谷は「太郎(荒木遼太郎)が前を向いた瞬間に、自分もポジションを取ろうとしました。うまくパスを出してくれたので、あとは落ち着いて流し込むだけでした」と冷静にゴールシーンを振り返った。

「チームを勝たせたいという思いがありました」という細谷は、ゴールシーン以外にも、試合を通して前へのアクションを起こすことをやめなかったが、「スペースもあったので、そこは自分の武器です。そこを突いていこうということはチーム全体で話をしていました」と、共有された狙いであったことを明かす。一方で、「もっと動き出せたと思いますし、もっと得点に絡めるように頑張っていきたいと思っています」と反省点も口にした。

この勝利でU-23日本代表は準決勝進出を決めたが、細谷はチームの目標として「優勝しか考えていないです」と宣言。「次もしっかり良い準備をして臨みたいと思っていますし、次も勝って、優勝を勝ち獲りたいと思っています」と意気込んだ。

また、日本から声援を送ったファン・サポーターに対しては「時差もあるなかで、遅い時間まで応援してくださり、ありがとうございます」とメッセージ。「自分自身、得点に絡めていなかったのですが、今後も自分がチームを勝たせる得点を取れるように頑張りますので、これからも熱い応援をよろしくお願いいたします」と抱負を口にした。

パリオリンピック2024(パリ五輪)のアジア枠は『3.5』となっていることから、U-23日本代表は準決勝を勝利で飾ればパリ五輪本大会の出場を決められる。そんな“運命の一戦”は、日本時間で30日の2:30(29日の26:30)にキックオフ予定。U-23イラク代表対U-23ベトナム代表の勝者と対戦する。

【ゴール動画】延長前半に細谷真大が大仕事!

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