ECB、適時かつ小幅な利下げ必要=イタリア中銀総裁

[フランクフルト 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は25日、ユーロ圏の長期的な経済停滞のリスクを食い止めるため、適時かつ小幅な利下げが必要と述べた。

ECBのカンファレンスで「タイムリーな行動により、ECBは機敏になり、小規模かつ段階的な措置を取れるようになる」と指摘。「小規模な利下げは軟調な需要に対抗するものであり、途中でインフレ上昇ショックが顕在化した場合、コストをかけずに一時停止することもできる」とした上で、大幅な利下げはECBの信頼性を損なう可能性があるとした。

さらに、利下げをためらえば企業の投資意欲が減退し、生産性が低下して世界の競合企業に対して不利になると主張。「今後は金融政策が過度に引き締められるリスクを検討する必要がある」とし「金融引き締め姿勢はヒステリシス効果を生み出し、経済の低迷が長期化するリスクを高める可能性がある」とした。

また、インフレ期待はECBの目標である2%付近で安定しており、自律的なインフレ・スパイラルの可能性は低いとした。

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