【F1】名門フェラーリの新スポンサー契約に伴うチーム名変更とスーツロゴに批判殺到「醜い」

フェラーリの新スポンサーを巡り批判が起きている(ロイター)

F1の超名門フェラーリが新スポンサーと巨額契約を発表したが、それに伴うチーム名の変更とレーシングスーツの新たなロゴに批判が殺到している。

フェラーリは米IT大手「ヒューレット・パッカード(HP)」と新スポンサー契約を発表。1億ドル(約155億円)規模の巨額契約とみられている。

豊富な資金を得て打倒レッドブルに期待が高まる一方で、今回のスポンサー契約を受けた〝ある変更〟が、名門の伝統をぶち壊しかねないと危惧されている。

ドイツメディア「TAG24」は「スクーデリア・フェラーリはいまや、スクーデリア・フェラーリHPと呼ばれている。ファンはそれをまったく好まない。この新しいパートナーシップは、ファンからは愛されていない。『エンツォ・フェラーリ(創設者)は墓に入るだろう』との声もある」と指摘。フェラーリはイタリア語で「チーム」を意味する「スクーデリア」をチーム名に冠してF1に参戦しているが、長年の歴史でスポンサー企業をチーム名に入れたのは、1990年代後半から2011年までの米たばこ大手フィリップモリスのブランド「マールボロ」くらい。今回はそれ以来のチーム名変更となり、伝統を重んじるファンからは不満の声が上がっているのだ。

さらに追い打ちをかけたのが、ドライバーのユニホームにあたるレーシングスーツにかたどられる「HP」のロゴだ。

「スクーデリアのサポーターを悩ませている要因がもう一つある。それは、次戦のマイアミグランプリ(GP)のレーシングスーツから表示されるHPのロゴだ」と報じた。

マールボロの場合はロゴがフェラーリのチームカラーと同じ赤が基調だったため統一感があったが、HPのロゴは青のため赤とはトーンが真逆でマッチしていないとの批判だ。同メディアはファンのSNS上の意見として「ああ、赤いスーツに青はひどいね」「HPロゴがデザインを台無しにしている! 青がなければもっと良く見えるのに」と紹介した上で「多くの人は、新しいスーツをズバリ『醜い』と評した」と手厳しい。

ドイツ紙「ビルト」もこの件を批判。「彼らは自分たち自身をばかにしていないか?」と疑問視した上で「スタイルに敏感なイタリア人の大多数は、おそらくこれを気に入らないだろう」とバッサリ斬り捨てた。

フェラーリが長年培ってきた絶大なブランド力が傷つくことにならないか懸念が高まりそうだ。

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