NTTコム/建設DX後押しへ提供サービス体系化、工程を軸にプラットフォーム構築

NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、建設業のDXに向けたソリューションを体系化してサービス展開する。既存アプリに加えて、竹中工務店と清水建設との協業で開発したクラウド型デジタル工程アプリ「GaNett(ガネット)」を7月から提供する。工程管理を効率化しながら、同アプリを起点に施工管理情報のデジタル化を推進する。工程を軸としたプラットフォームを構築する試みで、蓄積データと生成AIを活用してDXを後押しする。=3面に関連記事
「ドコモ建設現場IoTソリューション」として提供してきたサービスを「tateras」(タテラス)として体系化し、5月15日から提供する。協力会社との作業調整・手配アプリや、搬出入や揚重機調整などを図面上で共有するアプリ(絵工程アプリ)、帳票作成アプリなど既存ソリューションが対象となる。
10~12月には既存サービスとガネットとの連携を開始する予定だ。ガネットは、工程表に工事種別や予定人工などの情報を盛り込むことが可能で、このデータを踏まえて協力会社への作業手配などができるようになる。施工した後は、作業日報アプリで実績をまとめていく。
デジタルツールで一連の作業を効率化するのと同時に、予定データと実績データを蓄積し、歩掛かり情報の可視化や工程計画の精度向上につなげてもらう。最新データを踏まえ複数の現場を俯瞰(ふかん)的に管理することで、フロントローディングに効果を発揮するとみている。生成AIに懸念点や工程を効率化する案を聞くような活用も見据える。「直感的に利用してもらいながら、気が付いたらDXが起きるようにしたい。業界標準を目指す」(NTTコム)としている。

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