パリ切符に挑む福岡大18歳の新星女子スプリンター 急激成長曲線で世界リレー代表奪取「チームに貢献する走りを」学

世界リレーでの活躍を誓う山形

パリ五輪の開幕まであと3カ月。陸上女子短距離界のホープがパリに続く戦いに挑む。福岡大の山形愛羽(18)=熊本県八代市出身=がパリ五輪出場を目指す400メートルリレー女子日本代表の一員として世界リレー(5月4、5日・バハマ)に出場する。

「チームに貢献する走りをして、五輪につなげられるようにしたい」。チーム最年少の山形は大舞台につながる大会に向けて意気込んだ。小学5年から本格的に陸上を始め、熊本中央高3年だった昨年は全国総体で100メートルと200メートルの2冠。同年10月の鹿児島国体でも100メートルと300メートルを制した。「日本一になれたことで、自信を持つこともできた」。今春から福岡大に進み、さらなる成長を目指す。

大学生として迎えた4月の出雲陸上では、100メートル予選で自己新の11秒46を出すなどで3位となった。世界リレーの代表選考を兼ねた大会に国内のトップ選手がそろう中、福岡大で「2週間ぐらい」取り組んだ練習で修正したスタート時の走りも奏功したという。

東京都内で公開された代表合宿では、フォームを丁寧に確かめながら精力的に走り込み、バトンパスも入念に確認した。持ち味の後半の伸びを生かしてタイムに反映するべく「今は1次加速から2次加速が課題。修正して11秒3台を出したい」と上を見据える。急激な成長曲線を描くスプリンターが、上位14チームが出場権を手にする国際舞台で輝く光となる。(山田孝人)

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