「水の都」として知られるイタリア北部のベネチアで、増え続ける観光客を抑制する対策として日帰り客から入場料を徴収する試験的な取り組みが始まった。
25日から徴収が始まった入場料は、午前8時半から午後4時までに、主に旧市街を訪れる日帰り客が対象で、1人当たり5ユーロ（約830円）を支払う。
14歳未満や宿泊客は免除される。
支払いはオンラインなどで行い、証明としてQRコードを受け取るが、支払わなかった場合は最高で300ユーロ（約5万円）の罰金が科される。
試験的に導入する今年は、混雑が見込まれる週末や連休など7月までの29日間が対象で、入場料の効果を見極める。
ベネチアでは、観光客が押し寄せることで、住民生活や環境などに悪影響を及ぼすオーバーツーリズムが問題となっている。
去年7月にはユネスコ＝国連教育科学文化機関から危機遺産への登録を勧告されたが、入場料を徴収し保全対策に充てることで最終的に指定を免れていた。
