マツダは25日、中国向けの新型電気自動車(EV)2車種を発表した。年内にセダンを発売し、2025年にスポーツタイプ多目的車(SUV)の量産を始める。その後も新型EVを投入する方針で、23年に約8万5千台だった中国での販売台数を28年に3倍強の約30万台に増やす構えだ。
北京市でこの日開幕した北京国際モーターショーで、中国企業との合弁会社である長安マツダ汽車が公表した。2車種は セダン「MAZDA EZ―6(マツダ・イージーシックス)」と、新型SUVのコンセプト車「MAZDA 創 ARATA(マツダ・アラタ)」。いずれもEVとプラグインハイブリッド車(PHV)をそろえる。現時点で他の地域で販売する予定はない。
マツダは合弁先の長安汽車と2車種を共同開発した。長安汽車の電動化技術を搭載し、開発コストを減らした。販売動向を見ながら26、27年にも共同開発の新型EVを1車種ずつ中国市場に投入する方針だ。
中国市場では、日本の自動車メーカーは現地企業のEVに押され、劣勢が続く。マツダの販売台数は23年に約8万5千台と、ピークだった17年の約30万9千台の約3割まで落ち込んだ。マツダは合弁先の現地企業との提携を強め、中国の消費者の好みに合った新型EVの投入で巻き返しを図る。