「北国の春」「高校三年生」などで知られる作曲家遠藤実さん（故人）が別荘として使っていた福島県楢葉町上繁岡の古民家が、体験型の宿泊施設として再生された。「ぞ・ぞ庵」の名称で13日から営業している。
古民家は築100年ほどで、遠藤さんは約20年前に周辺の景観を気に入って別荘にしたという。没後に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が発生し、遺族が手放していたが、旅行やバス・タクシー事業を手がける町内のウインズトラベルが改装した。
母屋と離れがあり、まきで沸かす風呂、いろり、キッチン、サウナ、バーベキュー設備などを備えた。スポーツ合宿や家族利用などでの交流人口増加を目指しており、ウインズトラベルの渡辺修三会長は「自然を体感できる施設。町の活性化につなげたい」と話している。
予約サイト「じゃらん」などで詳細を確認できる。基本プランは10人までの素泊まりで1泊8万6900円（税込み）。最大約20人まで受け入れることができる。
