世界のワイン需要、27年ぶり低水準 価格高騰で

Sybille de La Hamaide

[パリ 25日 ロイター] - 国際ブドウ・ワイン機構(OIV)は25日、昨年の世界のワイン消費量が1996年以来の低水準に落ち込んだと発表した。インフレの中で価格が高騰し、すでに購買力が低下していた消費者を遠ざけたという。

OIVによると、昨年の世界のワイン消費量は推計2億2100万ヘクトリットルと、前年比2.6%減少した。2018年比では7.5%減。1ヘクトリットルは標準的なワインボトル133本に相当する。

ウクライナ侵攻を中心とした地政学的緊張やエネルギー危機、世界のサプライチェーン(供給網)の混乱で、生産・流通コストが押し上げられて大幅な値上げにつながり、総需要が減退したという。

特に中国の需要低下が顕著で、推計25%減少した。

昨年の生産量は推計237ヘクトリットルと、昨年11月に公表した予想の244ヘクトリットルから下方修正した。前年比10%減少し、60年超ぶりの低水準になったとみられる。

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