ひろゆき氏が早朝に出没!衆院東京15区補選 乙武氏を毒舌応援「落ちたら『ざまあみろ』って言う準備しか」

実業家でインターネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏(西村博之、47)が26日、衆院東京15区補選(江東区、28日投開票)に無所属で立候補した乙武洋匡氏(48)=国民民主党、都民ファーストの会推薦=の応援にかけつけた。25日に拠点のフランスから帰国。早朝の地下鉄駅前に立ち、通勤・通学のサラリーマンや学生に頭を下げた〝論破王〟は、2度目の国政挑戦となる親友に毒舌エールを送った。

午前7時。マンションや団地が建ち並ぶ江東区内の東京メトロ駅前に、いるはずのないひろゆき氏が姿を見せた。学生が目ざとく見つけ、スマホで写真をねだる。22年の参院選前にも応援にかけつけたが、その時は多くの若者を前にした〝ホーム〟の渋谷での演説。駅へと急ぐ人々に「乙武洋匡をよろしくお願いしまーす」と、何度も何度も頭を下げて支持を訴えた。

ひろゆき氏は能登半島地震の被災地へ向かう途中に、応援にかけつけた。早朝にもかかわらず、依頼を快諾した。乙武氏は「本当にいつもフランスから駆けつけてくださって。マイクを使っての活動できる8時~20時が東京にいらっしゃらないので、それでも行くよって言ってくださって…」と、選挙戦終盤の強力援軍に感謝したが、ひろゆき氏は愛あるイジりを繰り広げた。

乙武氏を応援する理由を問われたひろゆき氏は「誰が政治家になってもほとんど変わらないだろうなと思ったんですけど、乙武さんが(国会で)代表質問とかしてる映像とかが世界に流れたら、それはそれで日本が面白い国だと思ってもらえる」と強調した。

22年の参院選では、応援演説で「どうせ落ちるじゃないですか」とブッ放したひろゆき氏。補選で当選する確率を問われ「すげえ低いんじゃないですか。だいぶ低いっすよね?最初3人の争いで、(乙武氏は)下の方みたいな…」と予測したが、猛追との一部報道に「そんなに人はだまされやすいですか。あの笑顔にだまされてますか…」と、悪い笑顔を浮かべた。

早朝の〝駅立ち〟を振り返り「みんな忙しそうで、目も合わせない。かなり面白かった。聴く気のない人に聴かせなきゃいけない。渋谷に比べるとだいぶ難易度高いし、メンタル折れそうだと思うんですけど、あの人メンタルお化けなんで」と、乙武氏を持ち上げた。

小池百合子東京都知事(71)が乙武氏の出馬を主導し、支援する構図を「あの人、女たらしなので、乙武さんに小池さんが惚れるパターンじゃないかと思って。小池さんと仲いいって知らなかったんですよ。問題があるコンビだなぁ…ておもしれえな」と評した。

「本来は自民党の支持を受けて、一気に勝つっていうストーリーだったんだよね。2人とも傷を負って、人気がないっていう。机の上で考えたことと、現実って全然違うんだよねっていうのが、あれだけ老練な小池さんでもわからない。やっぱ政治の世界って面白い」と、小池氏にも舌鋒が向いた。

投開票日当日の28日は、千葉県内でイベントに出演。記者団からの当選の報せを受けたら?の質問に「落ちたら『ざまあみろ』って言う準備しかしていない。前回もどうせ落ちるよって思ってたんで、やっぱ落ちたよって話をした。今回もなかなか難しいんじゃねえの」と答えた。

それでも「彼がもっとひどいことをやらかさない限り応援し続ける。挑戦し続けるでしょ。いつかは受かるので…」と、乙武氏の当選を心待ちにしていた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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