滑走路そばに放牧、癒やしのポニー 全国唯一、除草をお手伝い 島根県・隠岐空港

放牧されたポニー=島根県隠岐の島町岬町、空港ふれあい公園

 島根県隠岐の島町岬町の隠岐空港に隣接する空港ふれあい公園で25日、ポニー3頭の放牧が始まった。滑走路に隣接する草地でのポニー放牧は全国唯一といい、除草のほか散歩や観光で来る人たちに癒やしを与える。

 ポニーは隠岐の島町東郷の神職藤野博さん(72)が飼育する、いずれも雌で13歳のソフィア、12歳のシノ、2歳のソラ。滑走路の敷地と公園の緩衝帯となっている草地約1ヘクタールに放牧された。草地にはもともと柵があり、地球環境を考えて放牧で除草しようと空港管理所が藤野さんに依頼した。昨年は6~10月に実施し、今年はスタートを大型連休前に前倒しした。

 3頭は手綱を外されるとすぐに周辺の草をはみ、広々とした草地を走り回っていた。

 藤野さんは「隠岐にポニーはここしかいない。『今年はいつからですか』といろいろな人に言われたので喜ばれると思う」と話した。放牧は10月末までで、天候悪化や猛暑が予想される間は藤野さんが連れ帰る。

© 山陰中央新報社