「持ち直している」三重の経済情勢 観光施設では大口団体客も

三重県内の経済情勢について、東海財務局の津財務事務所は総括判断を「持ち直している」として2期連続で判断を据え置きました。

津財務事務所によりますと、「個人消費」は暖冬の影響で百貨店や家電量販店で冬物の苦戦がみられるものの、主要な観光施設で入込客がイベントの開催などにより大口の団体客も戻りつつあり、全体として「持ち直している」として3期連続で判断を据え置きました。

また、雇用についても企業側の人手不足感が強まっている中、有効求人倍率はおおむね横ばいで推移し、改善に向けた動きが続いているとしています。

「生産活動」については、輸送機械の生産で能登半島地震の影響から部品供給が滞ったことで一時稼働率が大きく下がった一方、半導体メモリの生産が持ち直しているため、「一部に弱い動きがみられるものの緩やかに持ち直している」として、前回3カ月前の判断を据え置きました。

先行きについて、津財務事務所は「雇用・所得環境が改善に向かい景気が緩やかに持ち直していくことが期待されるが、世界的な金融引き締めが続くなか海外景気の下振れに伴った物価上昇の影響などに十分注意する必要がある」としています。

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