「ネット中立性」規則が復活へ、米FCCが可決

ネット中立性が復活する。米連邦通信委員会(FCC)は米国時間4月25日、Donald Trump前大統領の下で廃止されていたネット中立性規則を復活させることを決議した。5人からなる委員会は、賛成3、反対2でこれを可決した。

この投票結果は、ブロードバンドを情報サービスとしてではなく水道や電話などのように公益事業として扱う、2015年に制定された規則を復活させるものだ。最も重要な点として、すべてのインターネットトラフィックは平等に扱われなければならなくなる。インターネットサービスプロバイダー(ISP)は、追加料金を支払っているかどうかに基づいて、各ウェブサイトへのトラフィックの優先度を変えるといったことはできなくなる。

FCCのJessica Rosenworcel委員長は25日の委員会で、「現代のデジタル経済では、国のネット中立性政策が存在するべきであり、ブロードバンドに関しては、国の通信の専門家が行動する権限を持つことを明確にすべきだと考えている」「これは消費者にとっても、公共の安全にとっても、国家安全保障にとっても良いことだ」と語った。

民主党議員らは、長年にわたってネット中立性保護を復活させようと何度も試みてきたが、委員会のメンバーが減り、Joe Biden氏が大統領に就任してからほとんどの間、2対2の膠着状態に陥っていた。しかし2023年秋、上院は民主党のAnna Gomez氏を委員として承認することを可決。同じ頃、Rosenworcel氏は新しいネット中立性規則(旧規則によく似ている)に関する提案書を起草した。FCCは数カ月間、コメントや意見を募集した後、これらの規則を投票にかけた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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