「麦秋」の季節 波打つ黄金色の穂 五島・富江 長崎

鬼岳と海を背景に、収穫が進む大麦畑=五島市富江町

 長崎県五島市福江島は、麦を収穫する季節“麦秋”を迎えた。富江町の農地では、鬼岳と海をバックに、大麦の穂が黄金色に波打つ景色が広がる。市内では6月上旬まで順次、大麦や小麦、裸麦の収穫が続く。
 同市では富江、岐宿、崎山、三井楽地区などで大麦、小麦、裸麦が栽培され、県内では諫早に次ぐ産地。JAごとう農産園芸部によると、今年の作付面積は全体で約590ヘクタール。大麦が7割以上を占め、小麦、裸麦と続く。みそや焼酎、ちゃんぽんなど麺類の原料になるという。
 富江町の田橋正充さん(54)は約12ヘクタールで大麦を栽培している。「今年は雨が多く、品質が心配。刈り取りも天気とにらめっこ」といい、つかの間の晴れ間となった25日、妻の美貴さんと2人で収穫作業。日差しを浴び輝く穂を、機械で次々と刈り取っていった。

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