北朝鮮が連日「談話戦」…米国が制裁推進するなら「核実験の可能性」

北朝鮮は連日、各レベルで談話を発表し、世論戦を繰り広げている。

北朝鮮外務省のキム・ウンチョル米国担当次官は25日、国営“朝鮮中央通信”を通じて談話を発表し「米国が新たな対北制裁を推進する場合、われわれはそこで米国の最も恐れる力の引き上げ調整に必要な新たな機会をもつことになるだろう」と伝えた。

キム次官は「ここ10余年間、国連で対朝鮮(対北)制裁決議履行の監視に従事してきた不法な存在が、凋落(ちょうらく)した危機に直面することになり、米国は破綻した制裁による圧力体制の穴を埋めようと必死になっている」とし「われわれは、ジョー・バイデン米政権が力を失った対朝鮮制裁圧力騒動の息を吹き返すため、何を企(たくら)んでいるのかを正確に見抜いている」と伝えた。

国連安全保障理事会で先月、ロシアの拒否権行使により対北制裁委員会傘下の専門家パネルの任期が延長できず今月終了する状況の中、米国は日韓などとともに対北制裁の履行を監視する方案を模索している。

キム次官は「米国はわれわれの自尊とわれわれの力、米国に対抗するわれわれの意志を絶対に奪うことはできない」とし「米国との対決においてわれわれが失うものは制裁の鎖と核脅威であり、得るものはわれわれの永遠なる安全と繁栄だ」と強調した。

キム次官の言及した「米国の最も恐れる力の引き上げ調整に必要な新たな機会」とは、北朝鮮による第7次の核実験やICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射などを意味するものとみられる。

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