山本由伸7K2勝目 顔面ライナーをスーパーキャッチ 敵地ファンからも拍手喝采

2勝目を挙げた山本由伸(ロイター=USA TODAY Sports)

ドジャースの山本由伸投手(25)は25日(日本時間26日)に敵地でのナショナルズ戦に先発登板し、6回を4安打無失点、7三振1四球で2勝目(1敗)を挙げた。防御率3.54。大谷翔平投手(29)は「2番・DH」で先発出場し、4打数無安打で10試合ぶりに無安打で、連続試合出塁は22で止まった。打率3割5分8厘で打率と安打数でムーキー・ベッツ内野手(31)に逆転された。

しっかり修正してきた。米移籍後、山本はシュート回転するフォーシームを狙われて失点を重ねてきたが、この日は勝負球として威力を発揮。MAX96・8マイル(約155・8キロ)がストライクゾーンの四隅に決まった。これによってカーブ、スプリットを効果的に使うことができた。

課題は立ち上がりだった。これまでの12失点は3回までに失っている。初回を15球で三者凡退に終えると、T・ヘルナンデスが6号先制ソロで援護。2回は二死から四球で走者を許したものの、得点は許さず。3回一死二塁の最初のピンチも1番エイブラムズをスプリットで中飛、2番ウィンカーもスプリットで一ゴロに仕留めた。

4回は2018年にオリックスで同僚だったメネセスに左翼線二塁打されたが、4番ガルシアを左直、5番ルイーズを左飛、6番ギャロをスプリットで見逃し三振に仕留めた。

最大の見せ場は1点リードの5回だった。先頭ロサリオの104・8マイル(約168・7キロ)の弾丸ライナーが顔面目掛けて一直線。直撃する寸前で体を倒してよけながらグラブを出して好捕した。敵地にもかかわらず客席から大きな拍手が送られた。

このスーパーキャッチをMLB公式X(旧ツイッター)は「山本由伸は一体どうやってこれをキャッチできたんだ?!?」、米投球分析サイトのコーディファイも公式Xで「山本由伸は渡米前に優れた守備力でNPBゴールデングラブ賞を3年連続で受賞、それはこのような反射神経のおかげ」と絶賛した。

6回は二死後に連打されたが、ルイーズを94・9マイル(約152・7キロ)のフォーシームで遊ゴロに打ち取り、無失点で6度目の登板を終えた。97球中、ストライク70球と制球も安定していた。

ドジャース番記者も自身のXで待ち望んでいた山本の好投を絶賛。米スポーツサイトのアスレチックのファビアン・アルダーヤ記者は「おそらく今日までで彼の最高の先発登板。速球に打者を寄せ付けなかった」、ロサンゼルス・タイムズ紙のジャック・ハリス記者も「これは彼の大リーグでの最高の試合であり、今年最高の速球の使い方も特徴的だった」と投稿した。絶対エースがいよいよ本領発揮だ。

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