達古袋神楽(岩手)、リズミカルに 最上・東善院の春季大祭

春季大祭で奉納された達古袋神楽=最上町・東善院

 東北三大馬頭観音の一つとされる最上町富沢の富山馬頭観世音・東善院(奥山東順住職)の春季大祭が25日、同院で行われ、南部神楽の一つで岩手県一関市の無形民俗文化財に指定されている達古袋(たっこたい)神楽が奉納された。

 保存団体(小岩恭一代表)のメンバーが4演目を披露した。洞窟に隠れた天照大神(あまてらすおおみかみ)を誘い出す神話を題材にした「岩戸開き」では、太鼓やかねに合わせた舞で来場者を魅了し、「リズミカルで見応えがあった」との感想が聞かれた。

 南部神楽は物語仕立てで演じられるのが特徴で、岩手、宮城両県に伝わる。同院の信仰が岩手県南部、宮城県北部に広がっている縁で南部神楽が奉納されている。一関市が拠点の別の団体も踊りを披露した。

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