愛知・東郷町ハラスメント町長ようやく辞職願…会見で見せた薄ら笑いと“小学生並み”の言い訳がポンコツすぎる

耳をふさぎたくなる罵詈雑言、会見では笑顔も見せ(愛知東郷町の井俣憲治町長)/(C)共同通信社

「ハラスメントへの理解が欠け、不勉強だった」

愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)は25日、会見でこう話し、議会に辞職願を提出したことを明らかにした。

町長は22日に公表された第三者委員会の結論を踏まえて進退を判断するとしていた。その調査報告書の中身は、耳をふさぎたくなるような罵詈雑言の数々と、「小学生並み」の言い訳ばかり。第三者委のアンケートに回答した職員582人中、108人がハラスメント被害を訴えていた。

<おまえらの脳みそは鳩の脳みそより小さい><おまえの頭は帽子をかぶるためだけの頭か><バカなの?><頭が悪いな><小学生レベル><最上級のあんぽんたん><三流大学以下><ポンコツ1号・ポンコツ2号>といった具合。

この発言の真意について、町長はヒアリングで「会議において、担当職員から期待した提案や回答などがなされないときに、がっかりした気持ちを伝えるためであったり、考えろという叱咤激励の意味で発したにすぎない」「ポンコツ1号・2号については、職員ではなく職員の出してきた提案をそのように表現したこと」と言い訳に終始したが、明らかな人格否定である。

セクハラ発言も下品極まりない。

<いつ、巨乳になって帰ってくるの?><たとえば旦那さんとエッチなことをしているときに期待しているところじゃないところを触られるってことない? そこじゃない、そこじゃない、って思うでしょ>

「巨乳」発言については、「当該職員とはフランクな関係と考えていたために、冗談で発言をしてしまった」と釈明し、「当該女性も笑っていた」と弁解したが、勝手に「フランクな関係」と思い込むとは勘違いもはなはだしい。何より笑わざるを得ない空気をつくり出したのは、町長本人だ。

■自らの発言を条例制定の参考にと提言

町長は「退任会見」で第三者委が認定したハラスメントと、自身が考える「認定」に違いがあるのか問われると、「まったくないわけではないが、それを話すと委員会の先生に対し、失礼にあたる」と言いながら、「少なくとも複数件については、そういう認識を持っている」と納得いかない様子。

それなのに「この資料(報告書)を、町や役場や町全体におけるハラスメント防止条例をつくる際の題材に使っていただけたらと思う」と提案した。

多くの職員が5年間にわたり、精神的苦痛をこうむったというのに、その数々の問題発言を参考にしろとは、三流町長につけるクスリはない。

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