輸血を理由に骨髄移植拒否し13歳死亡の事例も…宗教2世への虐待を国が初の実態調査 全国の児相で47件報告

いわゆる「宗教2世」への虐待の実態を把握するため国が初めて行った調査で、全国の児童相談所で47件の該当する事例があったことがわかった。

親の信仰を背景とする児童虐待をめぐっては、国は2022年、「宗教活動に参加することを体罰で強要することは児童虐待にあたる」などとする指針を示している。

こども家庭庁が宗教2世への虐待について初めて調査を行った結果、2022年4月から2023年9月までの約1年半で、全国の児童相談所で47件の相談が寄せられていたことがわかった。

一方で、信仰を背景とする虐待かどうか判断が悩ましいケースも報告されていて、実際には更に多い可能性もあるとみられる。

また、対応にあたっての課題について聞いたところ、「保護者の信条に関することなので保護者指導をしても改善が難しい」が70.7%で最も多く、次いで「こども本人が虐待であると気付きにくく、早期発見が難しい」が65.5%となっており、対応の難しさも浮き彫りとなった。

今回の調査は医療機関も対象に行われ、2023年9月までの3年間に、医療機関を受診させなかったり輸血を行わせないといった「医療ネグレクト」の事例が、少なくとも20件あったことも明らかになった。

中には、13歳のこどもが輸血を理由に骨髄移植を拒否され、亡くなった事例もあったということだ。

また、全国の学校などに対し、国の示した指針についてどの程度認識しているか聞いたところ、「内容も含めてよく理解している」と回答したのは、小学校で23.4%、中学校が21.9%、高等学校では17.8%と、いずれも低い水準となった。

子どもの異変や変化に気付きやすい教育現場などで、宗教を背景にした虐待への理解が十分に進んでいない実態も明らかになった形だ。

こども家庭庁は、「調査を通じて、親の信条などにより虐待になり得る事案が相当あることが分かったことには意義がある。今後、国の指針の周知を高める取り組みなどを考えていきたい」としている。

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