帆船やまゆり 「湘南の貴婦人」今年も 28日から体験乗船 藤沢市

「湘南の貴婦人」の愛称で親しまれる帆船やまゆり

2本のマストで相模湾を進む優美な姿から「湘南の貴婦人」の愛称で親しまれてきた木造帆船「やまゆり」の体験乗船が今年も4月28日(日)から始まる。NPO法人帆船やまゆり保存会の主催。

1964年の東京五輪ヨット競技開催に合わせ、62年に県が建造。国内外の来賓用クルーザー、県警の警備艇として活躍した。70年には江の島ヨットクラブに払い下げられ、以後同クラブなどが維持・管理を続けてきた。

木造船ゆえ、保存には年間数百万円の費用を要すといい、会員の年会費や寄付が頼り。船底の腐食や水漏れなど修理が欠かせないが、希少な大型木造帆船を後世に残そうと単に展示するのではなく、船を運用しながら保存する「動態保存」にこだわる。13年にNPO化した同法人が船の歴史や価値を広く知ってもらおうと毎年セーリング体験を実施している。

同法人では「現代のヨットとは違う木造船ならではの滑らかな乗り心地を体験してもらえたら」と話している。

体験乗船は土日を中心に11月まで予定。1日4回(午前10時・11時30分・午後1時30分・午後3時)で各回定員20人。江の島ヨットハーバーから茅ヶ崎や鎌倉方面を1時間程度周遊する。

乗船料は大人2千円、小学生500円、未就学児無料。申し込みはホームページ(「帆船やまゆり」で検索)か【電話】0466・90・3824。

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