ナダル、21歳年下の若手を一蹴も今は勝敗を気にせず「怪我をせず去ることができれば今週も成功」[マドリード・オープン]

ナダル、怪我なく大会を終えれば「新たな一歩が踏み出せる」

現地4月25日、男子ツアー「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/ATPマスターズ1000)シングルス1回戦が行われ、同大会を5度制している元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク512位)が、16歳のダーウィン・ブランチ(アメリカ/同1028位)を6-1、6-0で下し、2回戦進出を決めた。

相手は16歳のブランチ。ファン・カルロス・フェレーロ・テニスアカデミーを拠点にし、昨年はグランドスラムジュニア2大会でベスト4に。今大会はワイルドカード(主催者推薦)での出場となった。

年齢差は21歳117日とATPマスターズ1000で最大となった対決。スタンディングオベーションで迎えられたナダルは、スタートから貫禄のプレーを見せる。2度目のツアー大会出場、センターコートでナダルとの対戦ということもあって浮足立つブランチを見透かすように、リスクを負わず相手に打たせてミスを誘う。

第4ゲームで初めてサービスキープしたブランチに拍手が送られたものの、試合はナダルが支配。ピンチを迎えることなく、3-1から一気に9ゲームを奪って1時間4分で試合を終わらせた。

大会公式サイトに掲載されたコメントでナダルは、「彼はとても若い選手で将来有望だと思う。とてもパワフルなショットがあるが、継続性に欠ける」「ミスが多い」と16歳の若手に厳しい評価。「今後の活躍を祈っている」とエールを送った。

また、「ここマドリードでもう一日プレーできる。正直、土曜日の勝ち負けに関心はない。もっと重要なことがある」とコメント。「1年半ぶりに2週連続でプレーしたんだ。自分の身体がどのように反応するか確認するためでもある。土曜日は楽しんで、試合を迎えるよ。僕は優勝候補じゃないんだ」と、第10シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同11位)を相手に、自分がどれだけのプレーができるか、フィジカルがどのような反応を見せるか見極めたいという。

「怪我をすることなく、何事もなくプレーしてここを去ることができれば、今週も成功だったと言える。そうすれば新たな一歩が踏み出せるよ。でも、それがいつなのかはわからない。自分をどう追い込むか、時間が必要。挑戦していきたい」と勝ち負けよりも無事に今大会を終えたいとした。

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