午前の日経平均は151円高、米株先物しっかりで反発

[東京 26日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比151円87銭高の3万7780円35銭と反発した。前日の大幅下落からの自律反発を期待した買いや、時間外取引での米株先物3指数が底堅く推移したことが押し上げ要因となった。日銀の金融政策決定会合の結果発表を控えて積極的な売買は手控えられ、企業決算を手掛かりとした個別物色が中心だった。

日経平均は97円高の3万7725円61銭と反発でスタート。一時マイナス圏に沈んだものの、プラス圏に再浮上して224円高の3万7852円97銭で高値を付けた。

日本市場は特段の材料がなかったが、マイクロソフトやグーグルの持ち株会社アルファベットなど米ハイテク企業の決算が市場予想を上回り、ナスダック先物が時間外取引で1%超高で推移。アジア株もしっかりで日経平均を下支えした。

買い一巡後は前営業日比100円ほど高い3万7700円台で取引された。市場では、日銀会合の結果発表や大型連休、主要企業の決算を控えているため、積極的に上値を追う展開にはなりづらいとの声があった。

主力株では、前日に決算を発表したキーエンスが6%超高。東京エレクトロンとソフトバンクグループはともに1.8%高となり、2銘柄で日経平均を90円押し上げた。第一三共、ソシオネクスト、SUMCOは4%超高。信越化学工業は5%超安、富士通、富士電機は2─3%超安だった。時間外取引での米ハイテク株の値動きや、決算を材料視した売買が中心となった。

大和証券の林健太郎シニアストラテジストは、前日に決算を発表した企業の株価が強弱感が入り交じっていると指摘。「個別の範囲内での売買となっており、セクター全体に買いが波及する動きにはないっていない」と述べた。背景には市場の期待値の高さや目先の決算に対する警戒感などがあるとしている。

東証株価指数(TOPIX)は0.36%高の2673.07ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0077億4000万円だった。東証33業種では、値上がりは保険、医薬、電気機器など21業種で、値下がりは化学工業、電気・ガス、精密機器など12業種だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが704銘柄(42%)、値下がりは879銘柄(53%)、変わらずは66銘柄(4%)だった。

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