英国民200万人がコロナ後遺症=国家統計局調査

David Milliken

[ロンドン 25日 ロイター] - 英国家統計局(ONS)が25日に公表した調査によると、英イングランドとスコットランドの200万人が新型コロナウイルス感染症の後遺症に悩まされており、そのうち38万1000人が日常生活に著しい制限を受けている。

2月6日から3月7日に実施した調査で、回答者の3.3%が新型コロナ感染症の症状が感染してから4週間以上続き、他の病状では説明できないと答えた。

この割合は、2023年3月にONSが英全土で実施した類似の調査でコロナ後遺症を報告した人の割合(2.9%)からやや増えた。ただ2つの調査方法は厳密には比較できないという。

他の先進国と異なり、英国では20年に新型コロナのパンデミック(世界的流行)が始まってからずっと労働参加率低下が続いており、政府と雇用主を悩ませている。

その大きな要因として挙げられるのが、長期に罹患している現役世代がパンデミック以降約70万人増加したことだ。

働いていないか、あるいは求職していない人の9.1%がコロナ後遺症を訴えており、これは人口全体の3倍近い割合。

コロナ後遺症を訴えた人は45─54歳で最も多く、この年齢層の5%を占め、女性は男性より20%多かった。

後遺症を訴えた人の51%が2年以上前に始まったと回答し、71%が少なくとも1年以上続いていると答えた。

ONSのデータは参加者13万9000人のサンプルに基づいて英保健安全保障庁(UKHSA)と共同で作成された。

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