ルイス・コール、メトロポール・オーケストラとの共演作『nothing』を発表&先行シングル公開

超絶ドラマーにして、シンガー・ソングライター / プロデューサーとしても唯一無二の才能を発揮、“ノウワー”名義での来日公演も大盛況だった米ロサンゼルスの超人“ルイス・コール”(Louis Cole)が、最新作『nothing』を8月9日(金)にリリースすることが決定。あわせて、先行シングル「Things Will Fall Apart」がミュージック・ビデオとともに公開されています。

3年連続で「ブレインフィーダー」からのリリースとなる最新作は、世界有数のポップ&ジャズオーケストラである、メトロポール・オーケストラとの共演作。1945年に創設された同オーケストラは、ジャズのビッグバンドと交響楽団が融合した、オランダの有名オーケストラで、参加作がグラミー賞に24回ノミネート、そのうち見事4回を受賞。これまでに、エラ・フィッツジェラルドからエルヴィス・コステロまでのレジェンド達と共演し、近年は首席指揮者ジュールズ・バックリーの指揮で、スナーキー・パピー、ジェイコブ・コリアーとの共演作がグラミー賞を受賞。ロバート・グラスパーら新世代のスターとの共演にも積極的で、ルイス・コールとは2021年から、ジュールズ・バックリーの指揮で何度となく共演を重ね、ライヴではルイスに倣って皆がガイコツ・スーツを着るのが定番となっており、今作のジャケットでもその写真が使われています。

オーケストラとのプロジェクトに取り組むとすぐに、ルイス・コールは作曲に熱中。完成した17トラックは、ほとんどが新曲で、すべての作曲・アレンジ・ミックス・マスタリングはルイス本人が行なっています。オーケストレーションもすべてに携わり、内8曲は自分ひとりでオーケストレーションを完結させました。ルイスは、「外部のアレンジャーと仕事をするという選択肢は決してなかった。結果に満足するためにはそれしかなかった。これは僕の純粋なヴィジョンなんだ。それは他の誰のものとも混ざることがない」と語っています。

収録されるテイクには、2021年のスタジオセッション、2022年のノースシージャズフェスティバル、2023年のドイツとアムステルダムでのライヴ録音などを使用。ルイスによれば、これらの録音から一番良いテイクを自分で選んでミックスするために、60人以上いるオーケストラとバンドの音を全て聴いて確認したとのこと。また、ミキシングの段階ではルイスが、9ヵ月かけて最良のテイクを選び、オーケストラのパートが本当に輝くまで音響のバランスとフリーケンシーを調整。ルイスは「自分のソロ曲をミキシングしていると、曲に魔法の粉が必要だと感じることがある。でも、オーケストラ全体と自分のリズムセクションをミキシングしていると、人間的なエネルギーが溢れてくる!魔法を加える必要はない。魔法はずっとそこにあるんだ」とコメント。このリズム・セクションとヴォーカルには、ノウワーでの相方であるジェネヴィーヴ・アルターディをはじめ、サム・ウィルクス、ジェイコブ・マン、ライ・シスルスウェイティー、ペドロ・マーティン、フェンサンタらお馴染みの面々が参加しています。

アルバムには、ルイスの既存曲「Let It Happen」「Shallow Laughter」「Bitches」もオーケストラ・ヴァージョンとして新しく生まれ変わって収録。さらに、ライヴで演奏された「Who Cares」も初めてアルバムに収められます。

本作について、音楽ライターのDr.ファンクシッテルーは「彼がこれまでに手掛けたどの作品よりも大きく、大胆で、広がりがある。これはジャズである。クラシック音楽でもある。ファンクでもある。シンセやループも聴ける。バンド演奏や、もちろん生ドラムも聴ける。フルオーケストラの演奏もある。非常に簡潔な曲もある。10分をはるかに超える曲もある。ルイスにとって、ジャズとは常にあらゆる期待から解き放たれる場所であり、メトロポール・オーケストラとジュールズ・バックリーと共演した『nothing』において、彼はそれを音楽で体現している」と紹介。アルバム紹介文全文は、Beatinkのホームぺージに掲載されています。

© 株式会社シーディージャーナル