海外旅行のプロの推し旅グッズ 機内を快適に過ごすポーチ活用術とは

旅行前に重要な荷造り。飛行機内で快適に過ごすコツを伝授(写真はイメージ)【写真:写真AC】

まもなくゴールデンウィーク。数年ぶりに海外旅行を計画している人もいるでしょう。しかし、久しぶりすぎて「海外旅行って何を持っていけばいいんだっけ?」と悩んでしまうことも。そこで、世界20か国以上を旅したことがあり、「星野リゾート全制覇チャレンジOL」としても知られるトラベルジャーナリストの碧花(ミカ)さんが、「海外旅行時の機内に持ち込むバックの中身」を紹介します。

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機内持ち込み用バッグは3つのポーチで整理収納

長時間過ごすことになる、国際線の機内。快適に過ごすためには、乾燥対策のアイテムやガジェットなどをそろえておくと便利です。しかし、細々したものが多いため、何度も取り出しているうちにバッグの中がぐちゃぐちゃになり、暗くて狭い機内で取り出すのに苦労することも。

そこで私は、取り出しやすいよう必要なものを3つのポーチに分けて、整理収納しています。欲しいものがすっと出てくるように、試行錯誤したファイナルアンサーです。

特徴が違う3つのポーチを使い分ける【写真:碧花】

まずは3つのポーチを用意してください。特徴がわかるように、3つとも違う大きさ、形にするのがポイントです。

充電ケーブルやモバイルバッテリーなど、ガジェット類をまとめて【写真:碧花】

1つ目は、充電ケーブル&モバイルバッテリーを収納

小さなメッシュポーチは、「無印良品」のものです。このポーチには、充電ケーブルとモバイルバッテリーを収納。スマートフォン充電用のケーブルは2メートルなど、長いものが断然おすすめです。

ホテルに到着後、スマホをベッドサイドに置いて眠る前に見たり、アラームをかけたりすると思いますが、ベッドからコンセントを挿す位置までが遠くて「しまった!」というのはよくあることです。また、海外旅行では写真や動画を撮るなどして充電の消耗が激しいので、もしものとき用にモバイルバッテリーは2つ持っていきましょう。

パスポートからマスク、筆記用具まで【写真:碧花】

少し大きめのポーチには、必要なときにサッと出したいものをまとめて

少し大きめのメッシュポーチも「無印良品」のもの。こちらはファスナーが2つあり、両面使いができるので区分けしやすく、たくさん収納できるため重宝しています。

ここには、不織布のマスクやのどを潤す用の濡れマスク、アイマスク、歯ブラシ、薬、ポケットティッシュ、ハンドクリームといった衛生用品、パスポートと翻訳機、機内での出入国書類の記入に備えてボールペンを入れています。

機内や現地の空港に着いたあとなどに、サッと取り出す必要のあるものたちです。このなかで、とくに注目してほしいアイテムが2つあります。

愛用している「ヒビプロ」【写真:碧花】

1つ目は、唇の乾燥対策に欠かせないメンソレータムの「ヒビプロ」。機内はかなり乾燥するので、何度もリップクリームのお世話になります。

このヒビプロは、田中みな実さんも愛用しているという、普通のリップクリームでは治らない唇のひび割れにも効果が期待できるというほどの保湿力の高さ。普段から使っていますが、機内ではなおさら欠かせません。日本よりも乾燥したエリアに行くときや、紫外線が強い国に行くとき、どちらも心強いです。

翻訳機があると、もしものときに安心【写真:碧花】

2つ目が、いざというとき頼りになる高性能翻訳機「Vasco Translator V4」。私は海外で一人旅をすることが多いのですが、東南アジアでタクシーに乗ったら英語が通じなかったことが。また、タイ語など現地の言葉でしか記載のないメニューのお店に入ってしまい、メニューが読めないなど、コミュニケーションに苦労する場面がたびたびありました。

スマホの翻訳機能を使ってみたことはあるのですが、いまいち使いづらく感じました。そこで、ヨーロッパでじわじわ人気になってきていると聞いてこの「Vasco」というポーランド製の翻訳機を試してみたら、当たりだったのです。

翻訳機は、見た目がいまいちでスタイリッシュでないものも多いですが、これはポーランド発のブランドで、センスのある大人っぽいデザインにひとめ惚れ。ポケットにも入る大きさと軽さと薄さもすごくいいです。

タクシー運転手さんに言いたいことを日本語で話し、それをその場で翻訳できますし、飲食店で苦手な食材があれば「パクチー抜きでお願いします」のようなちょっとしたことをすぐ伝えられて便利です。

音声も画像も翻訳できる【写真:碧花】

もうひとつ便利だったのは、土産店でいろいろな食材を見ていて、パッケージに読めない外国語表記しかなかったとき。カメラ機能でラベルの説明を写真に撮ると、一瞬で精度高く翻訳してくれます! 街歩きやスーパーマーケットで、何かを調べるためにいちいちWi-Fiでネットにつなぐ必要もないので、とても使える機能だと思いました。

折りたためる羽織りものやネックピローを収納【写真:碧花】

一番大きなポーチには、機内で快適に過ごすグッズを

3つのなかで一番大きなトラのポーチは、バンコクのチャトチャック市場の雑貨屋さんで見つけたもの。このポーチには、機内を快適に過ごすグッズを2点収納しています。

パッカブルだとコンパクトになって便利【写真:碧花】

1つ目は、ユニクロの「ポケッタブルUVカットパーカ」。温度調節が難しい機内で大活躍するアイテムです。しかも、ポーチの中に小さくしまえる優れもの。フードもついているので、寝るときにかぶると落ち着きます。

座席での眠りを快適にするネックピローも【写真:碧花】

しかし、口をつけずに一気に膨らませられる、折りたたみ式ネックピロー「fuu」に出合って激変。ポーチに入ってしまうくらいコンパクトなので、飛行機や列車に乗るときは、国内旅行でも気軽に持っていくようになりました。

数回吹き込むだけで、しっかり膨らむ【写真:碧花】

使い方は簡単で、上部についた大きめの空気口に、口をつけずに息を吹いて膨らませます。3~4回膨らませるとすぐにパンパンになるので、折り返してフックで止めたらOK。折りたたみ式のネックピローを口でくわえて膨らますと、衛生的にも周囲の目的にも抵抗があるので、一瞬で膨らむのはすごくありがたいです。

機内持ち込みに大活躍している、美術館のトートバッグ【写真:碧花】

機内バッグはプラド美術館のトートバッグ

機内持ち込み用バックは、いつもトートバッグを使っています。これはスペインへ一人旅に行ったときに、プラド美術館のミュージアムショップで買ったもの。旅グッズは、旅行中に買ってアップデートしていくのもひとつの楽しみです。

あとは、整理した3つのポーチをトートバッグに入れるだけ。日頃から旅行専用のポーチを整理しておくと、国内旅行で使うリュックに入れ替えるときも迷いなく、そのままポンと入れるだけなので便利です。これで、旅先で「しまった!」となる忘れ物が減りました。

旅に持っていく基礎化粧品。ポーチは無印良品【写真:碧花】

忘れ物をしなくなる! おすすめ旅コスメ

旅行に必ず持っていくけれど、かさばるもののひとつが基礎化粧品。1週間程度になると、1回使い切りサイズを何個も持っていくのも不経済ですし、「ブースター・化粧水・乳液・クリーム、ちゃんと日数分持ったかな?」などと確認するのも煩わしいですよね。

とはいえ、自宅で使用している大きいボトルをそのまま持っていくのは邪魔。かといって、わざわざ旅行用の詰め替えボトルに入れる作業も面倒です。

ちょうどいいものがないなと悩んでいたときに出合ったのが、「NEcCO(ネッコ)」の基礎化粧品でした。サステイナビリティの観点から容器はミニマム。少量で十分なスキンケアができる設計になっていて、ミニサイズコスメのような小ささなのに、なんと1か月分も入っています。

ですので、日常用にこれを使い、旅行のときもその一式をそのまま「無印良品」のポーチに入れて持っていっています。これは盲点でした。

旅グッズをとぎ澄ますと、どんどん快適で便利に、ミニマムになります。自分の好みに合ったアイテムを探す作業も楽しみながら、旅行気分を盛り上げていきたいですね。

碧花(みか)
OL兼トラベルジャーナリスト。33歳の最悪の失恋をきっかけに「星野リゾート全制覇」を目指すことを決意。現在、39/60施設達成。大学時代からの海外旅行歴は、20か国以上。立教大学観光学部卒。note:olnomika/インスタグラム:olnomika/X:ol_hotelsuite

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