中世の遺構「まんだら堂やぐら群」、6月2日まで限定公開 逗子市・葉山町

限定公開中の「まんだら堂やぐら群」

逗子市と鎌倉市をまたぐ国指定史跡「名越切通」の中にある「まんだら堂やぐら群」が6月2日(日)までの土・日・月曜と祝日限定で公開されている。通常は保存管理のため、入場不可だが、毎年初夏と秋に期間限定で見学することができる。

「やぐら」は中世の墳墓で鎌倉とその周辺地域に見られる特殊な遺構。まんだら堂やぐら群は、150穴以上が集中して造られており、やぐら群としては最大級の規模を誇る。

逗子市教育委員会によると、明確な文献資料はなく、いつどのように造られたのかなどは不詳だが、発掘調査の結果、やぐら内部に石塔を据えて納骨、供養する施設として13世紀後半から15世紀いっぱい供養が行われていたと考えられる。これだけまとまった数のやぐらを良好な状態でみることができる遺跡は少なく、大変貴重なものだという。

近隣に駐車場や駐輪場がなく、小高い山の上にあるにもかかわらず、公開時には多い日で一日200人近くが見学し、昨年は延べ約7200人が訪れた。

午前10時開門、午後4時閉門(入場は5分前まで)。入場は無料だが管理維持のため、任意の寄付を呼び掛けている。

JR逗子駅バス乗り場6番、亀が岡団地循環「緑ヶ丘入口」下車徒歩8分、または「亀が岡団地北」下車徒歩5分。

(問)市教育委員会社会教育課【電話】046・873・1111(内線522)

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