伊勢原市内 給湯器点検商法にご用心 相談件数が急増 伊勢原市

ガス給湯器の「点検商法」に関する相談が伊勢原市内で増加している。電話や訪問で点検を持ちかけ、「故障かも」「古くて危険」などと不安をあおり、交換を迫るというもの。神奈川県LPガス協会伊勢原部会や伊勢原市消費生活センターでは、注意を呼び掛けている。

伊勢原市消費生活センターによると2022年度に3件だったガス給湯器に関する相談件数は23年度に28件と大幅に増加している。

給湯器点検に関する相談は市内、県内のみならず全国的にも増加傾向となっており、市消費生活センターによると「こうした案件に関する電話相談は70代から90代の高齢者が多数を占めている」と話す。

LPガス協会伊勢原部会によると、顧客からの問い合わせも増加しており「給湯器の点検が来るようだけど、そちらと関係がある業者なのか」「営業電話が来たので給湯器の点検を依頼したら交換を勧められた。金額は妥当か」などの相談が寄せられている。

こうした商法では「近くを回っているから××日に伺いたい」と電話をしてくるが、約束だけ取り付けて来ない場合や実際に現場で確認をすると直ちに交換が必要なものではなかったケースなどもある。

伊勢原部会では、「悪質業者が点検と称して給湯器メーカーから依頼を受けて点検を行っていると説明し、言葉巧みに信用させる手口」と説明、「給湯器メーカーはそのような依頼はしない。メーカーもガス会社も給湯器点検の案内電話をすることはほぼない」としている。

同部会や消費生活センターではトラブルを回避するため、電話や訪問で点検を持ち掛ける業者には安易に点検させない、点検を断ることができず訪問された場合はインターホン越しに断る、その場で契約しないで、十分に比較・検討するよう注意を促す。

一般的に給湯器は使用期間が10年から15年相当を経過するとサインが表示されるものもあるが「あくまでも点検の目安であり、交換の目安ではない」とし「電話で点検を持ち掛ける業者のほとんどは詐欺なので、最初から拒否してほしい。知らない業者から点検の案内があったら、普段からお付き合いのある地元の業者に相談を」と同部会。

消費生活や契約に関するトラブルの相談は伊勢原市消費生活センター【電話】0463・95・3500、消費者ホットライン局番なしの188へ。

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