徴兵対象者の帰還に支援表明 ウクライナに近隣国

ウクライナ南部ザポロジエ州で警備隊への入隊を希望し書類に記入する男性(右)=2023年2月(ゲッティ=共同)

 【ベルリン共同】ロシアによる侵攻の長期化で兵員確保を急ぐウクライナに対し、近隣国のポーランドとリトアニアが両国に住むウクライナの徴兵対象年齢の男性帰還を支援する可能性を示した。ロイター通信によると今年1月時点で欧州連合(EU)加盟国には避難民らウクライナ人430万人が滞在し、うち86万人が成人男性。ポーランドには20万人のウクライナ男性がいるとの推計もある。

 総動員令が出ているウクライナでは、18~60歳の男性の出国が原則禁止されている。

 ウクライナメディアなどによると、同国政府は最近、国外に住む徴兵対象年齢の男性への旅券発行など一部の領事サービスを停止した。

 ポーランドのコシニャクカミシュ国防相は24日、地元メディアで「ウクライナ人が徴兵逃れで国外に出た人たちに不満を持つのは正当だ」と指摘。ウクライナからパスポート期限が切れた徴兵対象者の帰還を求められた場合、「あらゆる支援が可能だ」と述べた。

 リトアニアのカシュウナス国防相も25日、ポーランドの対応を「正しい方法だ」と述べ、追従する考えを示した。

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