米資産運用会社の銀行投資巡る監督強化案、当局が採決見送り

Pete Schroeder

[ワシントン 25日 ロイター] - 米連邦預金保険公社(FDIC)は25日、銀行株の保有を間接的に拡大しているブラックロックやバンガードなどの資産運用会社に対する監視を強化する2つの案について採決を見送った。

5人で構成する理事会で過半数の支持を得られないことが明らかになったためで、当局者によると計画を練り直す。

インデックス投資の拡大を背景に、大手資産運用会社による銀行株保有が拡大しており、銀行の経営に不適切な影響を及ぼしていないかが懸念されている。

理事会メンバーのジョナサン・マカーナン氏は資産運用会社が投資を利用して経営に影響を与えていないかどうかを定期的に調査するよう職員に指示し、そうした事実があった場合、より厳しい規制を適用することを提案した。

FDICのグルーエンバーグ総裁はこの措置について「時期尚早だ」とし、さらなる意見を一般から募るべきとした。

理事会メンバーのチョプラ米消費者金融保護局(CFPB)局長が示した2つ目の案は、銀行持株会社が絡む受動的役割に関する取り決めについて、連邦準備理事会(FRB)に委ねるよう義務付けるFDICの指針を廃止する内容。

シュー通貨監督庁長官代行はどちらの案も支持しないと表明し、銀行規制当局が協力して一貫したアプローチを取るべきと主張した。

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