「復興に役立ちたい」 福島県楢葉町政策企画課の豊島さん(24) 長崎県壱岐市から初の交流職員

先輩の助言を受けながら仕事に励む豊島さん(左)

 福島県楢葉町に、長崎県壱岐市からの初の相互人事交流職員として豊島圭裕さん(24)が着任した。町の復興に役立ちたいとの決意を胸に、政策企画課で仕事に励んでいる。

 壱岐市で生まれ育ち、福岡市の専門学校を卒業後、2019年に壱岐市職員となった。市が楢葉町に派遣する職員を募集しているのを知り、「東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災地で少しでも力になりたい」と希望した。派遣前の今年1月に町内を視察し、自然が豊かで古里と雰囲気が似ていると感じ、愛着を持ったという。

 現在、ふるさと納税や地域おこし協力隊に関する業務に携わっている。職場の先輩らの助言を受け、全力で仕事に向き合う毎日だ。「多くの住民から声をかけてもらい、励みになっている」と笑顔を見せる。

 町は震災と原発事故の発生後に応援職員の派遣を受けたのを機に、壱岐市と交流を深めている。2020(令和2)年8月に友好都市となった。町職員が壱岐市のマラソン大会に参加したり、「壱岐焼酎の日」の7月1日に壱岐焼酎で乾杯するよう町民に呼びかけたりしている。

 相互人事交流職員の制度は今年度始まった。楢葉町も壱岐市に職員を派遣している。

(相双版)

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