ノーサイドを象徴するような、”あるワンシーン”が小さくない話題となっている。
現地4月25日、パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップの準々決勝が行なわれ、U-23日本代表が開催国カタール代表と対戦。延長戦の末、日本が4-2で勝利を収め、ベスト4一番乗りを果たした。
120分の死闘に及ぶホイッスルがスタジアムに鳴り響くと、GKの退場により10人での戦いを余儀なくされたカタールはガックリと膝をつき、ピッチに倒れ込んだ。1992年のバルセロナ大会以来、8大会ぶりのオリンピック出場の夢が破れた瞬間はサポーターも落胆の色が隠せなかったが、試合後の振る舞いが大きな脚光を浴びている。
激闘後、日本の選手たちは会場に駆け付けた日本人サポーターのもとに出向き挨拶。そのあと、敵国であるカタール・サポーターのもとに横一列になって挨拶に訪れると、なんとスタンドから労いの拍手と声援が沸き起こったのだ。その光景に感動したアジアカップ公式X(旧ツイッター)は即SNSにアップ。すると、地元ファンを中心に「これは素晴らしい光景だ」「なんと美しい」「感動する」「カタールの誇りだ」など、スポーツマンシップ溢れる行動に熱い視線が注がれた。
完全アウェーのなか、準決勝の切符を掴み取った日本。8大会連続となる五輪出場権の獲得へ王手をかけた。
構成●THE DIGEST編集部