国立公園・大山の頂上「避難小屋」の物入扉が破損…県が被害届提出 軽装備で冬山登山に挑んだ登山者が防寒用にブルーシートを物色した可能性

今年4月上旬、国立公園・大山の頂上にある避難小屋の物入の扉が破損していることがわかり、鳥取県は26日、警察に被害届を提出しました。物入の扉の鍵が、何者かに破壊された形跡などが確認できたとして、県は登山者のマナーアップの呼びかけを、より一層取り組んでいくとしています。

鳥取県西部総合事務所によりますと、4月12日午前9時半ごろ、大山の頂上避難小屋の2階にある3つの物入のうち、2つの物入の扉が穴を開けられ外れているのを、避難小屋を管理する「大山マウンテンサポート」の従業員が発見し、避難小屋を管理する県観光・循環推進課に報告がありました。

何者かが物入の中を物色するため、扉は奥に押し込まれ、鍵穴に何かを差し込み鍵が壊れた形跡などが確認されたということです。

管理会社は、月1回程度は清掃などで山小屋を訪れるということですが、2階に上がったのは去年12月4日の午後2時ごろが最後で、これ以降に被害を受けたと考えられるということです。

また、物入内の物品に盗難被害はありませんでしたが、ブルーシートが1階に畳んであり、冬山を軽装備で登った登山者が毛布を探すため物入を物色し、物入に保管していたブルーシートを使用した可能性が考えられるということです。

こうした事態を受け県は、26日に琴浦大山警察署に被害届を提出しました。

県は、避難小屋を大切に使ってもらうため、今後さらに利用者へのマナーアップを呼び掛けたり、大山遭難防止協会と協議し、冬季の防寒対策用のエマージェンシーシートなどの配備も検討したりしたいとしています。

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