旧「キャスパ」跡地の高層ビル完成 内部を取材「備後圏域から人集まる施設に」広島・福山駅前

JR福山駅前の旧「キャスパ」跡地(広島・福山市)で新たな高層ビルが完成しました。気になるその内部を取材しました。

JR福山駅南口で3月末に完成した高層ビル…。約3290平方メートルの敷地にマンションや商業施設オフィスなどが入る北棟・中棟・南棟の3つのビルが並び立っています。

旧キャスパは、1976年にスーパーの「イズミ」と専門店で開業しました。「キャスパ」に名称が変更されたのは、その11年後です。1990年代にはファッション系テナントを中心ににぎわいましたが、大型郊外店が次々と誕生したことで買い物客が減少し、2012年に閉館しました。隣接していたホテル跡地とともに、3つの企業が2019年から再整備に乗り出していました。

完成した高層ビルは「NEW CASPA」と福山市民に愛着のある名称を継承しました。再整備に関わった不動産業者にビルの内部を案内してもらいました。地上25階建ての北棟を見ていきます。

穴吹興産 広島支店 佐柳和憲 支店長
「部屋一つ分をぜいたくならせん階段に仕上げていまして、ここにオープンすれば、ここに人が集っていただく、そういうイメージ」

JR福山駅から一歩出れば、このらせん階段に誘われるような印象です。

北棟の1階部分です。3棟の1・2階部分には12のテナント区画があり、物販や飲食などの商業施設が入る予定です。

北棟の2階から外へ…。それぞれの棟の2階はデッキでつながっています。3棟の往来だけでなく、街と一体化した回遊性のためだといいます。

1階には、広場もあります。

穴吹興産 広島支店 佐柳和憲 支店長
「定期的にイベントなどを開催してにぎわいを出していくスペース」

北棟の4階から25階はマンションで、あわせて189の部屋があり、完売しているそうです。

マンションの一角、11階にあるラウンジです。窓からは、福山城を一望できます。福山市と協定を結んでいて、災害時には帰宅困難者の一時的な滞在施設として活用されます。このほか、オフィスが入るフロアもあります。

穴吹興産 広島支店 佐柳和憲 支店長
「備後圏域から人が集まってくるような施設にしたいなと思っています」

グランドオープンは9月を予定しています。

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