昔の川の跡?“液状化”で穴ぼこだらけの水田 今年の作付け諦め 富山

富山市の水田で液状化の被害が明らかになっています。元日の能登半島地震以降に判明し、被害があった場所は「昔の川の跡」とみられます。関係者らは、今年の作付けをあきらめました。

記者:「水橋三郷地区の田んぼです。液状化の影響によって地面から砂が吹き出し、大きくくぼんでしまっています」

富山市の水橋三郷地区では、能登半島地震により地面から砂が噴き出す液状化などの被害が発生し、米づくりに影響が出ています。

地元の農業法人「グリーンパワーなのはな」によりますと、コメの作付けを計画する108ヘクタールの水田うち、数十か所で液状化が確認されたほか、水田同士の間に設置してあぜを作るためのブロックに隙間ができたり、農業用水路ののり面が崩落したりするなどの被害が出ました。

これまでに農業用水路は復旧しましたが、液状化はほとんどが手つかずとなっています。一方、同じ水橋三郷地区でも液状化の被害が全くなかった水田もありました。

記者:「数百メートルしか離れてないと思うんですけど、一方では被害がなくて一方で被害がある」 JAなのはな・奥村謙一理事: 「要するに昔ね、常願寺川が蛇行していた。今まっすぐでしょ。だから昔の川の跡でないかと思うんだけど」

グリーンパワーなのはなの担当者に液状化の被害が出たエリアを見せてもらうと。

グリーンパワーなのはな担当者: 「常願寺川のこの辺で。あと神通川のこの辺で、ぽつぽつと出ているのが私の把握している範囲」

記者: 「やっぱり川沿いなんですね」 グリーンパワーなのはな担当者: 「川沿いですね」

グリーンパワーなのはなでは、液状化が起きた水田の田植えを見送る方針で、農閑期に水田の補修を行い、来年の作付けに間に合わせたいとしています。

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