「千年藤」満開、境内包む紫の香り 夜間ライトアップで妖艶に 宍粟・山崎の大歳神社

ライトアップされ、夜の境内を薄紫色に染めるフジの花=宍粟市山崎町上寺、大歳神社

 「千年藤」として親しまれる兵庫県天然記念物のノダフジの花が、宍粟市山崎町上寺の大歳(ださい)神社で見頃を迎えた。夜間にはライトアップされた薄紫色の花々が頭上から垂れ下がり、妖艶な美しさを見せている。

 平安時代、地元の若者が地域の五穀豊穣(ほうじょう)を願って同神社に植えたと伝わる。今は地元住民らでつくる「千年藤保存会」が手入れを続け、大切に育てている。

 境内中央にある古木の幹周りは約3.8メートル。約500平方メートルの境内を覆うように広がる藤棚から、60~70センチの花房がいくつも降り注ぐ。環境省の「かおり風景100選」にも認定されており、昨年は開花シーズンに約1万1千人が訪れた。

 同保存会によると、花の盛りは4月いっぱいという。ライトアップは5月6日までの午後6~9時。しそう森林王国観光協会TEL0790.64.0923 (辰巳直之)

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