「情があったけど」 蛭田みな美が初優勝1Wのヘッド替えてツアーベスト「63」

ツアー自己ベストで大会コース記録の「63」(撮影/奥田泰也)

◇国内女子◇パナソニックオープンレディース 初日(26日)◇浜野GC(千葉)◇6669yd(パー72)◇晴れ(観衆1904人)

蛭田みな美が1イーグル7バーディ、ノーボギーの「63」をマーク。先にホールアウトした木戸愛の「64」を上回り大会コース記録を更新し、ツアーでの自己ベストも2打更新。会心のラウンドで、昨年9月「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」以来の首位発進を決めた。

4連続パーの静かな滑り出しから、5番で144ydを7Iで1mにつけて初バーディ。8番から、9番のイーグルを含めて5ホールで6つもスコアを伸ばし、終盤15、17番のパー5も着実にバーディを奪った。「私は7アンダー(65)までしか出したことがないのでうれしいです」と白い歯をこぼした。

ツアー初優勝で使った1Wのヘッドを替えた(撮影/奥田泰也)

今季は出場8試合でトップ5が2度あるが、4試合前と直近2試合で3度の予選落ち。「最近はドライバー(の調子)がおかしくて…。先週が終わって練習しているときも『なんでダメなんだろう』って考えていた」。心当たりがあるとすれば、1W「ピン G430 MAX」のフェースに入っていた約4cmの線状の傷だ。

昨年8月「CATレディス」でプロ8年目、待望のツアー初優勝でも使ったエースドライバーだった。「去年良かったのでそのまま使っていたんですけど、左右にバラつくことが多かったので」。前週「フジサンケイレディス」終了後、思い切ってヘッドを替えた。するとボール初速が約1m/sアップした。今季ドライビングディスタンスは平均239ydだが、この日は251yd。「情があったのでなかなか替えられなかったんですけど…。きょうはドライバーも飛んでくれたので良かった」とうなずいた。

予選通過を意識し、丁寧なプレーで首位発進(撮影/奥田泰也)

直近2年(21、23年)の本大会は予選落ちした。「予選を通りたいという意識でやっていた」。丁寧なプレーで、ツアー2勝目に向けて最高のスタートを切った。(千葉県市原市/内山孝志朗)

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