2027年に太宰府天満宮に奉納されるふすま絵を制作した日本画家・神戸智行さんの個展が高崎市タワー美術館で開かれています。ふすま絵の原画の公開は全国で初めてです。
この個展は、福岡県にある太宰府天満宮で所蔵する作品など55点を通して日本画家・神戸智行さんの画業を紹介するものです。
神戸さんは古典から学んだ独自の技法で季節感豊かな作品を手掛ける現代日本画界を代表する作家です。
会場には「学問の神様」として知られる菅原道真の没後1125年を記念して制作した24枚のふすま絵の原画が全国で初めて公開されています。
これらの原画は、神戸さんが太宰府天満宮から依頼を受け10年をかけて完成させた力作です。
太宰府天満宮の境内に約6000本ある「飛梅」や、菅原道真が生前愛したとされる「菊の花」などを題材にコオロギやアメンボなど生き物たちを同時に描くことで小さな命の風景を表現しています。
この企画展は、高崎市タワー美術館で6月23日まで開かれていて、その後は岐阜県などを巡回し、2027年の太宰府天満宮の式年大祭でふすま絵に仕立てられ奉納されます。