うなこちゃんグッズでPR 5月25日、浦和うなぎまつり Tシャツ、湯飲み販売

やなせたかしさんがデザインした「浦和うなこちゃん」のTシャツ、湯飲みと非売品のぬいぐるみ。大森好治さんは「浦和のうなぎをPRしていきたい」と語った=さいたま市浦和区高砂のうなぎ屋「中村家」

 協同組合浦和のうなぎを育てる会は、マスコットキャラクター「浦和うなこちゃん」のグッズを発売した。グッズはTシャツ(2500円)と湯飲み(千円)で、埼玉県さいたま市の伝統産業「浦和のうなぎ」を全国にPRしようと企画した。市役所で5月25日に開催される第21回「さいたま市浦和うなぎまつり」で、本格的に販売を開始する。

 浦和うなこちゃんは、「アンパンマン」の生みの親として知られる漫画家やなせたかしさん(1919~2013年)がデザインした。同会代表理事の大森好治さん(82)が知人を介して依頼し、05年に誕生した。08年4月、初代のさいたま観光大使に任命され、同年5月にはJR浦和駅西口に石像が設置された。

 デザイン料は無料。大森さんがさまざまなお願いを依頼にいくと、いつも「いいよ」と快諾してくれた。「やなせ先生が好意で描いてくれた。とてもありがたい」。歌が好きだったやなせさんは他にも、うなぎまつりの前夜祭として、アンパンマンコンサートを市内で開催した。歌手の出演料などはやなせさんが負担したという。入場料は無料で、多くの親子連れが訪れた。

 やなせさんの死去から10年が過ぎ、うなこちゃんによるPRを強化しようと、やなせさんの事務所側と交渉して、グッズ販売が実現した。大森さんは「先生はうなぎが好きで、浦和に愛着を持ってくれていた。先生が残してくれた作品を生かしたい」と語った。

 うなこちゃんのグッズはこれまで、非売品として製作されていた。Tシャツ、湯飲みの他に、将来的にはぬいぐるみの販売も検討している。時期は決まっていないものの、JR浦和駅構内の浦和観光案内所などで販売する予定。

 25年度前期放送のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」は、やなせさんと妻の小松暢さん(1918~93年)をモデルに描かれる。大森さんは「浦和うなこちゃんが少しでも出演してくれると、うれしいね」と期待していた。

■うなぎ弁当の引換券を事前販売

 第21回「さいたま市浦和うなぎまつり」は5月25日午前10時~午後3時、市役所東側広場・南側駐車場で開催される。混雑が予想されるため、5月8日午前10時から、浦和パルコ前の浦和駅東口駅前市民広場で、うなぎ弁当の引換券を事前販売。販売枚数は1200食分で、売り切れ次第終了する。まつり当日は午前8時半から、800食分の引換券を販売する予定で、いずれも2千円、1人2枚まで。当日のうなぎ弁当の引き換えは午前10時~午後2時。

 まつりはうなぎ弁当販売のほか、うなぎ調理の実演、市内土産品の販売、ステージショーなどを行う。

 問い合わせは、実行委員会事務局(電話070.3797.2642=平日午前10時~午後4時)へ。

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